耳の病気 ミミペディア

耳に関するあらゆる病気が調べられる『ミミペディア』 この耳の病気は先天性?それとも後天性?ウイルス感染が原因?鼻や咽喉と深くかかわる耳の病気は自分ではよくわからないことが多いものです。お医者さんに相談する前に、そして相談した後も知識の補てんとしてご利用ください。

新生児から高齢者まで、耳の病気に悩まされ続けている人は多いのではないでしょうか?耳の病気の種類によって年代性別での発症率の違いはあるものの、中耳炎などは子供がよくかかる病気の代表格です。
日本における中耳炎の場合、5歳までに実に約7割が、世界で見ると約9割が患っていることが分かっています。
中耳炎で痛がって泣く赤ちゃん
この幼児のかかりやすい中耳炎の発見や処置が遅れると、ここで紹介するあらゆる耳の病気に発展・合併する可能性が高くなり、大人になっても悩まされ続けることになります。

まだ会話のできない小さな子供は、保護者の観察力が非常に重要です。
耳の病気に限らず、保護者は初期段階で「何かおかしい?」を発見してあげられるよう知識を付け、そしてすぐに病院に相談するフットワークを心がけてください。
このサイトがそのサポートの一役を担えれば幸いです。

耳の病気の代表格 中耳炎とは

耳の作り断面図
耳が痛くなると、まず思い浮かぶ中耳炎。
中耳は鼓膜のさらに向こう側(奥)の部分で、この部分が炎症をおこし膿がたまる症状を中耳炎と言います。
中耳炎は子どもが患いやすい疾患ですが、それは子どもの耳管が大人よりも短く、のどから雑菌がはいりやすい構造であることが原因です。
耳管は喉の奥から耳に向かってのびている管で、気圧の変化に応じて開閉する仕組みになっているものですが、喉の奥に耳管の入口があるため、、、

  1. 風邪菌などが口から喉に侵入
  2. すぐ横の耳管から菌が入り込む
  3. リンパ腺が腫れる
  4. 同時に耳の奥(中耳)でも炎症をおこす

というのが中耳炎発症のメカニズムです。

風邪菌の中でも特に、肺炎球菌、インフルエンザ菌、次いで黄色ブドウ球菌が中耳炎に繋がりやすいといわれています。
※インフルエンザ菌とインフルエンザウイルスは別物です。約200年ほど前にインフルエンザ患者から採取された菌がインフルエンザ菌と名づけられましたが、のちに別のインフルエンザウイルスが原因であることが判明しました。しかし判明後も名前だけは残ったようです。

その他、特に大人の場合は、ストレスが溜まっていたり体調が悪いなどの理由で中耳炎になることも考えられます。
加齢によるものという意見もあり、1人ひとり原因が異なります。

中耳炎の一般的な症状とは?

  • 耳の痛み
  • 耳鳴り
  • 耳垂れ
  • 聞こえにくい

耳の奥で炎症を起こし、鼓膜の内耳側に膿がたまるため、鼓膜が振動しにくくなり、音が聞こえづらいという感覚になります。

中耳炎は、一般的には10歳までの子どもがかかりやすいと言われています。
痛みを伝えることができない乳児が中耳炎になると、耳を触る機会が増えたり、機嫌が悪くなるなどの変化が現れるので注意しなければなりません。
また、一度罹ると繰り返し中耳炎になることもあります。

子どもだけでなく大人も発症することがありますので、まさにいつ自分に症状があらわれるか分からず、大人が発症すると、子どもよりも症状が悪化しやすい点が難点です。
最近問題視されている大人の中耳炎は、我慢できないほどの強い痛みを生じることが多いようです。
異変に気付いたらすぐに専門医を受診してください。

厚生労働省「政府統計 平成26年 患者調査(傷病分類編)」

参考:厚生労働省「政府統計 平成26年 患者調査(傷病分類編)」

上記の図は政府が3年毎に統計を取っている中耳炎の患者数です。
確実に数字は減ってきていますね。

減少傾向の理由としては;

  • 風邪をひいたと思ったらすぐに受診する、させる
  • 小児の肺炎球菌ワクチン摂取の定期化やインフルエンザワクチン接種率の向上
  • 家庭用鼻水吸引器の普及
  • 鼻のかみかた、鼻うがいの仕方の周知

などが考えられます。

中耳炎の治療法

風邪をひかないよう予防する、風邪を風邪で終わらす、それができれば一番良いのですが、、、
中耳炎の治療法は、薬物療法が基本となります。
症状の強さにもよりますが、解熱鎮痛薬で治る場合や、悪化すると抗生物質の服用が必須となる場合もあります。

鼓膜を切開して中耳に溜まった膿などを排出させるする手術を薦められることもあります。
鼓膜は再生するため、耳が聞こえなくなるなどのリスクはなく、手術を選択する人も多くみられます。

中耳炎の種類

中耳炎は、「急性中耳炎」、「滲出中耳炎」、「慢性中耳炎」の3種類に分けられます。
急性中耳炎と診断され、3ヶ月以上続いて治らない場合は慢性中耳炎となります。
また、急性中耳炎が治ったあと、中耳に浸出液が溜まったままになると、滲出中耳炎となります。

それぞれの中耳炎の主な特徴や詳細は以下の記事を参照ください。



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中耳炎から発展?内耳炎とは

耳に手を当てて聞き直す男性内耳炎とは、炎症が鼓膜よりも奥部分である内膜に広がることで起こる耳の病気です。
一般的には、中耳炎の炎症が内耳まで広がることにより内耳炎へと繋がることが多くありますが、別の感染経路で内耳炎となることもあります。
真珠腫性中耳炎や髄膜炎からの悪化は、その一例です。

内耳炎の怖さは、聴力を失う可能性がある点です。たとえ治療による内耳炎が治ったとしても、一度失った聴力は取り戻すことはできません。
悪化する前に、治療を行う必要がある病気です。

内耳炎の症状

内耳炎は、

  • 難聴
  • 耳鳴り
  • 回転性のめまい
  • 吐き気やおう吐

重度化すると:

  • 平均感覚が失われる
  • 黄色や白色の耳垂れ
  • 頭痛や発熱

といった症状が出ます。

内耳炎の治療法

ビタミン剤
内耳炎の治療は、抗生物質や抗菌薬などの薬物療法が主となります。内耳機能の低下を改善させるため、ビタミン剤やステロイドの投与が行われることもあります。

慢性中耳炎が原因である場合は、手術が必要となる場合もあります。
内耳炎は、悪化すると後遺症として難聴が残ることもあるので、早期に専門医を受診して悪化させないよう治療することが必要不可欠です。

気付いたときに早めに専門医を受診することが悪化させないためには必要不可欠です。内耳炎はきちんと治療を受ければ数日で治る病気です。
しかし、難聴を引き起こすと長期的な治療が必要となります。

内耳炎の種類

内耳炎の種類は以下の通りです。

中耳炎性内耳炎

中耳炎の発症による内耳炎。中耳炎の種類によっては聴力が回復しないこともあるので危険です。

ウイルス性内耳炎

ウイルス性内耳炎を発症すると、感音難聴を発症しやすく、一度発症すると回復することはないと言われています。

髄膜炎性内耳炎

髄膜が炎症を起こす髄膜炎が原因の内耳炎。ウイルス性内耳炎と同様、感音難聴を引き起こしやすいという特徴があります。

内耳炎を防ぐために

耳の構造は非常に繊細です。さらに、耳の役割として体の直線運動や回転運動、バランス感覚をとるものもあり、耳に異常をきたすと日常生活に支障が起こることになります。
そのため、耳の異常に気が付いたら出来るだけ早く専門医を受診することが重要です。

耳の病気は感染や不衛生が原因となる場合が多いと言われています。
イヤホンをつけたまま長時間過ごしたり、プールで耳に水が入ったままの状態を続けないように心がけましょう。

耳掃除注意!外耳炎とは

耳かきと綿棒とコットン
耳の病気は数多くありますが、外耳炎という病気を耳にしたことがないという方も多いのではないでしょうか。
同様の病気として中耳炎がありますが、一般的には中耳炎よりも軽症で済むことが多いと言われています。
しかし、耳に異常を感じたにも関わらず放っておくと悪化したり、一度治ったと思っても再発することも考えられるので専門医へは早めの受診が必要です。

外耳炎になる原因

外耳炎になる原因としてよく言われているのが「耳掃除のしすぎ」です。
耳を清潔にしておかなければならないという気持ちから、耳かきで掃除をしていませんか?
実は、耳外道の皮膚は非常に薄く、耳かきでの耳掃除が刺激となり外耳を傷つけている恐れがあります。
傷口から細菌が入り、外耳炎を引き起こす可能性が高まります。
耳掃除が好きという方もいらっしゃるかと思いますが、やり過ぎはよくないということを意識することをおすすめします。

また、免疫力が落ちている時は感染を起こしやすいため外耳炎になりやすくなります。
特に長年糖尿病を患っている方は注意は必要です。

外耳炎の症状

耳の穴から鼓膜までを「外耳」と呼び、この外耳に炎症が起こっている状態を外耳炎と呼びます。
外耳炎になると

  • 耳の痛み
  • 耳の違和感
  • 耳だれ
  • 耳のかゆみ
  • 耳がヒリヒリする
  • 耳を引っ張ると、強く痛むことがある

などの症状が現れますが、だいたい2~3日で治まります。

外耳炎の治療法

外耳炎は、痛みが2~3日で治まることから自然治癒する場合も多くあります。3日以上痛みが続くようであれば、耳鼻咽喉科への受診が薦められています。

耳鼻咽喉科での治療法は、吸引器や脱脂綿などで分泌物を取りのぞくことが主となります。
分泌物を除去した後、患部を消毒し、抗生剤やステロイドを含む軟膏を塗ります。飲み薬として抗生剤が処方されることもあります。

また、状態が進行し膿が溜まっている場合は切開して取りのぞきます。
外耳炎を訴える人の大半は悪化せずに治りますが、まれに特殊な治療が必要となるケースもあります。

外耳炎の種類

外耳炎の種類は以下の通りです。

限局性外耳道炎

限局性外耳道炎は、外耳と呼ばれる耳の外側に近い部分の一部に炎症が起こった状態を言います。

びまん性外耳道炎

びまん性外耳道炎は、耳の穴や外の耳部分に広い炎症が見られるものをいいます。限局性外耳道炎が一部であるのに対し、びまん性外耳道炎はある程度広範囲に炎症が広がってしまった状態をいいます。
耳の穴全体に炎症が起こり、膿瘍が出来ていたり、汚染した液が広がっていたりする状態がこれにあたります。

外耳道真菌症

外耳道真菌症とは、何らかの原因により外耳と呼ばれる耳の外側から鼓膜までの間に、カビが生えてしまった状態をいいます。
カビが繁殖してしまうと、割と広範囲に広がってしまうことがあるため、注意が必要です。
また、完全にカビを除去しないと再発しやすいのも特徴であるため、しっかりと治療していく必要があります。

悪性外耳道炎

悪性外耳道炎とは、何らかの原因で耳の外耳部分である外側から鼓膜までの間に炎症が発生し、周囲の組織を巻き込んで感染が広がっていくものです。
ひどい時になると、頭蓋骨の側頭部分や頭蓋底と呼ばれる重要な脳の機能が集まっている部分の骨にも感染が広がる恐ろしいもので、感染した組織は壊死してしまうため非常に注意が必要です。
緑膿菌と呼ばれる菌が原因で発症することが極めて多く、身体が不自由な高齢者など、免疫力が低下した方に見られるものです。

外耳炎になったら注意すべきこと

症状が軽度であれば、一度の治療で治ることが多い外耳炎ですが、耳垂れが見られる場合や悪化してしまった場合は数回の通院が必要となります。
外耳炎になったら注意すべきこととして

  • 完治するまで耳を触らない
  • プールや大衆浴場などに行かない
  • 完治するまで治療する

などがあります。
途中で治療をやめると、炎症が骨の内部まで及ぶ可能性もあり非常に危険です。必ず最後まで治療しましょう。

耳下腺炎(じかせんえん)とは

おかめのお面
耳たぶの下からあごの下あたりにかけての腫れが主な症状です。
子どもを中心に罹る耳の病気であり、主に10歳くらいまでの子どもにかかりやすいという特徴があります。

子どもがかかりやすい病気の一つとして挙げられるおたふくかぜも耳下腺炎の一種です。

耳下腺炎の症状

耳下腺炎には、流行性耳下腺炎と反復性耳下腺炎の二種類があります。

流行性耳下腺炎とは、おたふくかぜのことであり、38℃~40℃ほどの高熱を伴います。
強い痛みがあることから、食事をしたり日常生活を行うことにも支障をきたします。
腫れは1週間から10日ほど続き、潜伏期間も14日から24日と長期にわたるため注意は必要です。

一方反復性耳下腺炎は耳の下が腫れ、痛みを伴いますが、発熱がない点が流行性耳下腺炎との違いです。
痛みも比較的弱く、2~3日で腫れがひくことが多いものの、症状が一度改善しても何度も繰りかえし腫れることが多い点が特徴です。
また、潜伏期間や感染の危険性はありません。

耳下腺炎の原因

流行性耳下腺炎の原因は、ムンプスウイルスというウイルスであり、飛沫感染するため誰かが発症すると周囲の人が立て続けに発症する危険を伴います。
さらに、子どもに罹りやすい病気という印象がありますが、大人が感染すると精巣炎や卵巣炎を起こすこともあるので油断はできません。

反復性耳下腺炎の原因は、未だ特定されていません。
風邪で抵抗力が弱っているときや、虫歯によるものとも言われています。

流行性か反復性かを診断するためには、抗体検査を行う必要があります。

耳下腺炎の治療法

治療法に関しても、流行性耳下腺炎と反復性耳下腺炎とでは異なります。

まず流行性耳下腺炎は、抗ウイルス薬がないため対症療法が主となります。
高熱や腫れによる強い痛みを伴う場合は解熱鎮痛剤を服用します。
とにかく安静にすることが最も効果的であり、幼稚園や学校、会社は休んで自宅安静することが求められます。

反復性耳下腺炎も、抗生剤や鎮痛剤を処方することが多く、薬を服用することにより症状を早く改善させることが期待できます。

耳下腺炎を予防するために

反復性耳下腺炎は、原因が特定されていないため、確実と言われている予防方法はありませんが、一方で流行性耳下腺炎は、一般的な風邪と同様「手洗い・うがい・飛沫感染予防」です。

予防法として、生ワクチンの予防接種が効果です。
予防接種をして抗体を作ることにより、仮に感染してしまっても症状を軽く抑えることができます。
子どもが多く集まる場所にいることが多い方や、団体行動が多い方は予防接種をして防ぐことをおすすめします。

耳管の病気

耳に指を突っ込む男性
耳管の病気は主に二つあります。耳管狭窄症と耳管開放症です。
それぞれどのような特徴があるのか見てみましょう。

耳管狭窄症

耳が詰まった感覚がある、耳抜きをしても良くならないといった状態が続く場合、耳管狭窄症である可能性があります。
耳管狭窄症は、耳の奥にある耳管と呼ばれる管が狭くなることによって起こる症状です。
耳管の昨日が低下することにより、耳の中と外で気圧の差が生じ、耳が詰まったり、塞がれているような感覚になります。

耳管狭窄症を引き起こす原因として最も多いものが、「風邪」です。
風邪をひくことにより、耳管の周りに炎症が起こり、耳管狭窄症が発症します。
また、アレルギーや副鼻腔炎により鼻の粘膜が腫れたり炎症が起こることも耳管狭窄症となるきっかけになります。

耳が詰まったような違和感以外にも、耳の聞こえが悪い状態が続いたり、耳鳴りがするなども症状の一つです。

耳管狭窄症の治療法としては、耳管をスムーズに通す処置が一般的です。
炎症の度合いよっては、抗生物質を服用したり消炎剤を使用して炎症を抑えることが最優先となります。
場合によっては、漢方を処方されることもあります。

耳管狭窄症を防ぐためには、

  • 鼻をすすらないでかむこと
  • ティッシュを抱えて鼻をかむ男性

  • 風邪の後は、完治するまで安静にする
  • ストレスを溜めない生活を心がける

などといったことが重要となります。

日常生活の影響を受けて耳管狭窄症となることが多いことから、生活習慣を見直しましょう。

耳管開放症とは?

耳管解放症とは、耳の奥と鼻の奥とが繋がっている耳管が開きっぱなしになることで起こる病気です。
耳がふさがっているような感覚があったり、自分の声が耳に大きく響いたりするなどといった症状があらわれたら、耳管開放症である可能性があります。

さらに耳管開放症となると、めまいや軽い難聴が起こる以外にも、何だか異常を感じるようになります。

男性と比較すると女性にかかりやすいという特徴があり、ストレスや疲れ、睡眠不足などに起因すると言われています。
他にも生活習慣の乱れや妊娠なども原因となる場合があります。

耳の中に溜まった耳垢が炎症を起こすことによって症状の悪化につながります。耳に関する病気は多数ありますが、耳管開放症は放っておくと命の危険にも関わるため危険です。

耳管開放症は、基本的に自然治癒で治すことが一般的です。水分を摂取する女性

  • 水分をなるべくたくさんとる
  • 血行を促進させる
  • 寝るときは横を向く
  • 耳の周辺を温める

などを注意して生活することが必要となります。
また、「鼻をすする」という行為は、普段何気なくしてしまう行為ですが耳管解放症を悪化させる可能性があります。
意識的に鼻をすすることのないよう心掛けることをおすすめします。

しかし、上記にも挙げたように場合によっては炎症が起こる可能性や悪化の危険があるので、自己判断することなく専門医を受診しましょう。

難聴とは

耳に手を当て聞き返す老人
耳は、私たちが日常生活を送るためには欠かすことのできない機能です。
会話をしているときに、相手の声が聞こえなかったら…、道路を歩いていて、自動車が近づく音が聞こえなかったら…。
もし耳が聞こえなかったら、不便と感じることや自分の身が危険にさらされてしまうことばかりです。

しかし、難聴は誰の身にもふりかかる可能性のある病気です。
だからこそ、難聴の怖さや原因、治療法をしっかりと知っておく必要があります。

難聴の原因

難聴とは、音が自分の耳に音として入ってくるまでの過程の中で、どこかにトラブルがあることにより起こるものです。
難聴には、「伝音難聴」と「感音難聴」の2種類がありますが、外耳や内耳にトラブルがあることで起こる「伝音難聴」とは違い、「感音難聴」ははっきりとした原因が解明されていません。
原因が分からないので、完治させることが難しい点が難聴の難点です。

突発性難聴の怖さ

最近では、「突発性難聴」が増加していると言われています。
2014年の調査では、年間4万人をも超える患者数であり、ここ10年間で1,5倍にも急増しています。

突発性難聴は、ある日突然片方の耳が聞こえにくくなり、耳が詰まったような感覚や耳鳴りやめまいが起こる場合もあります。

全く聞こえなくなるわけではないので、異常を感じながらも放っておきがちです。1週間以内には受診しましょう。
また、突発性難聴はストレスに起因していることからも、生活習慣を見直し、規則正しい生活を送るようこころがけましょう。

難聴の種類

突発性難聴以外にも、よく起こる難聴は「騒音性難聴」と「老人性難聴」です。
それぞれの特徴は以下の通りです。

騒音性難聴

飛行機
強い騒音に長い年月にわたってさらされることにより、聴力が低下する病気。騒音のひどい工事現場などで仕事をしている方や、コンサート会場の大音響の中で過ごすことが多い職業の方に多くみられます。

老人性難聴

老化によって、耳の神経や内耳の働きが低下したことによる難聴。難聴の中ではもっとも一般的とされています。症状は50歳前後からよくみられ、補聴器を使うことによって聴力を補うことができます。

難聴の治療

難聴の治療は、薬物療法が基本となります。血流改善薬や末梢血管を拡張する薬に加え、ビタミン剤や漢方も処方されることが多くあります。
症状や状態によっては、手術を薦められることもあります。

症状が軽いうちに治療を始めれば、悪化を防ぐことができるので、「あれ?おかしいな…」と感じたらすぐに専門医を受診しましょう。

難聴の予防

難聴を予防するためには、生活習慣の改善や難聴に良い食事を意識的にとることが効果的とされています。
特に、ビタミンBを多く含んだ食材は、難聴には良いと言われており、豚肉やピーナッツ、ゴマ、レバーなどを積極的にとりましょう。

また、コーヒーや紅茶、緑茶に含まれているカフェインは神経を興奮させる効果があるので、難聴の症状が出ている場合は避けた方が良いと言えます。

 

鼓膜の病気

鼓膜が痛くて耳を抑える男性
中耳炎だけでない、「耳の鼓膜」に関する病気とは?

鼓膜炎

鼓膜炎は、その名の通り耳の鼓膜に炎症が出ている状態のことをさします。
鼓膜炎の種類は以下の通りです。

急性鼓膜炎

外耳炎や中耳炎に合併して起こることが多く、鼓膜がむくむことにより分厚くなる点が特徴です。症状として痛みを伴います。

水泡性鼓膜炎

鼓膜の表面に水泡が生じ、痛みを伴います。

慢性鼓膜炎

鼓膜の表皮が異常に増殖し、肉芽をつくるという特徴があります。かゆみや耳垂れ、難聴などが起こることが多く再発しやすいと言われています。

治療法として、痛みを伴う「急性鼓膜炎」「水泡性鼓膜炎」は、細菌感染を防止するために抗菌薬を服用します。
一方で「慢性鼓膜炎」は鼓膜の表皮をきれいにするため肉芽を除去してステロイド軟膏を患部に塗ります。
再発が多いため、治療が長期に渡ることもあります。

鼓膜炎の原因はまだ解明されていませんが、現在は細菌感染によるものだと考えられています。
耳かきのしすぎで鼓膜を傷つけたことにより鼓膜炎を引き起こすこともあるので、過剰な耳かきには注意が必要です。

鼓膜損傷

サッカーでの競り合い
耳かきの最中に鼓膜を傷つけてしまったり、気圧の変動で間接的に鼓膜傷をつけてしまった状態を「鼓膜損傷」と呼びます。
中にはビンタや殴打、スポーツ関連の事故による場合もありますが、やはり耳かきが原因となっているケースが大半です。

症状は、損傷の度合いによって異なります。
損傷がひどい場合は難聴や耳痛を伴うことが多く、耳が詰まったような感覚や出血がこれに続くと言われています。

耳垂れなどがない場合は出血や傷口を消毒するのみで特に治療は必要ありません。
しかし、穿孔周囲の鼓膜が折れて重なっているような状態になると特殊な処置が必要となります。
また、耳垂れがひどいようであれば耳鼻科にて局所清掃や点耳、抗菌薬投与が必要となる場合もあります。
3ヶ月経過しても症状が改善されない場合には鼓膜形成手術が行われる場合もありますが、90%以上は自然治癒となります。

鼓膜穿孔

鼓膜穿孔とは、鼓膜に穴が空いた状態をさします。
中耳の感染症である中耳炎が原因となる場合が大半ですが、気圧の変動や平手打ち、潜水などが原因のケースもあります。

鼓膜に穴が空くと耳に突然痛みを生じます。

  • 耳からの出血
  • 聴力の低下
  • 耳鳴り
  • めまい

なども鼓膜穿孔の症状の一つです。

基本的に鼓膜穿孔は自然治癒で克服できる病気ですが、状態によっては手術を受けて修復する必要がある場合もあります。
耳を乾燥させることが一番の治療法であり、耳に感染が生じている場合は抗生物質を投与することもありまが、通常は2ヶ月以内に完治します。

鼓膜穿孔は耳鏡という特殊な器具を用いなければ診断することができないので、自分で判断することなく耳鼻咽喉科を受診することが必要です。

めまいとは

めまいで眉間に手を当てる女性
日常的にめまいが起こるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、そのめまいの原因は「耳」の異常や病気によるものである可能性があります。
「すぐに治る」と決めつけることなく、気付いたときにすぐ専門医を受診することが早期解決のためには必要不可欠です。

めまいの症状が現れる、耳の病気

耳の病気が原因となって、めまいが起こることは珍しくありません。病名と、めまいの種類は以下の通りです。

メニエール病

吐き気や嘔吐を伴う場合もあり、発症時のめまいは激しく回転性。

前庭神経炎

吐き気や嘔吐を伴うめまいが2~3日続くことで有名。回転性のめまいが起こる。

良性発作性頭位めまい症

めまいを訴える患者の2割~4割がこの病気であると言われている病気。朝寝床から起き上がるときや頭を動かすことで回転性めまいが起こる。

外リンパ瘻

急激な圧の変動によってめまいが起こる。耳が詰まった感覚が起こることもある。

中耳炎

激しくはないものの、浮動性めまいや平衡障害が多い。

めまいの種類

めまいにも種類があります。

回転性めまい

自分や天井がグルグルと周っているような感覚になるものを「回転性めまい」と呼びます。吐き気やおう吐が起きることも多いことも特徴の一つです。

浮動性または動揺性のめまい

これはふわふわとした感覚や、クラクラするタイプのめまいです。

立ちくらみを伴うめまい

これは座っていて突然立ち上がった瞬間に身体がぐらつくような感覚です。急に真っ暗に感じることもあります。

それぞれのめまいの種類によって、めまいが起こる元となった病気は異なっています。
単なるめまいだと決めつけることなく、自分のめまいがどのタイプなのか、病気に起因しているものではないのかということをチェックしましょう。

日常に潜む、めまいの原因

上記にあげた、耳の病気以外にも、めまいの原因となる病気は多くあります。
「脳梗塞・脳出血」や「脳腫瘍」といった脳の病気や症状や、日常的に蓄積されたストレスや疲れ、肩こりなどが原因となっているケースもあります。
また、貧血や高血圧の方もめまいを引き起こす可能性があります。
めまいが隠れていた大きな病気や生活習慣の乱れに気付くきっかけとなる可能性もあります。
身体から発信されたサインに気付くことが重要です。

めまいの対処法

めまいの原因は耳だけではありません。
耳に現れる不調はとくに激しい痛みなどを伴わないことから軽く捉えられがちですが、耳そのものが原因でおこるものだけでなく、脳の疾患によって起こるものもあります。脳の疾患の場合にはめまいと同時に痺れ、ろれつが回らなくなる、手足の動きが鈍くなる、顔に違和感があるなどの症状も一緒に現れることが特徴です。そのような症状が出た場合には早急に病院に行く必要があります。(救急車を呼ぶレベルの症状です)
この場合には耳鼻科ではなく、脳神経外科 / 脳神経内科を受診することが適切な処置です。
めまいの原因である病気や症状については、専門医を受診の上、適切な治療もしくは処置を受ける必要があります。
めまいが起こったときの対処法としては、身体を動かさずに安静にすることが最も効果的です。
単純なようですが、めまいが急に起きると誰でもパニックに陥ってしまいがちです。
焦らず、おちついて横になれる場合は横になり、落ち着くのを待ちましょう。

めまいの症状を訴えることで、めまい止めの薬を処方してもらうこともできるので、頻繁にめまいが起こる方にはおすすめです。

耳の先天性の病気

口に手を当てびっくりする赤ちゃん
耳に関する病気は多種多様なものがありますが、中には生まれつき、つまり先天性のものもあります。
先天性である場合、症状や治療法を知るためにも一日でも早く専門医を受診することが重要です。

先天性耳瘻孔とは

耳の先天性の病気として最も有名なものが、先天性耳瘻孔です。
先天性耳瘻孔とは、「耳に孔が空いている」という点が特徴です。

注意しなければならないのは、穴が開いているから病気なのではなく、穴が開いていることで、穴から感染症をおこし症状が出るという点です。
実は先天性耳瘻孔の穴の奥は袋状になっており、この袋内に細菌が入りやすい状態となっています。

また、先天性耳瘻孔は「先天性」と言われていることからも分かるように、遺伝によるものが多いと考えられています。
小さな子どもであっても先天性耳瘻孔が既に空いていることが多く、子どもは大人よりも感染症に感染しやすい危険があります。

先天性耳瘻孔の症状は、赤く腫れて痛みが出ることであり、場合によっては穴から膿が出ることもあります。
嫌な臭いがすることもあるので、臭いで先天性耳瘻孔であることに気付くということもあるでしょう。

先天性耳瘻孔の穴が開いていたとしても、症状がなければ問題ありませんが、何らかの異常や臭いがあるようであれば、耳鼻咽喉科を受診する必要があります。
生まれつき穴が空いている人の大半は無症状で終えることが多いため、それほど神経質に考える必要はありません。
しかし、感染症を引き起こす可能性があることを意識し、耳や耳付近を清潔に保つよう心がけることをおすすめします。

先天性難聴とは

耳の病気や、その他の病気を患ったことをきっかけに難聴となる人以外に、生まれつき耳が聞こえずらい人の状態を先天性難聴と呼びます。
遺伝子の異常や妊娠中に起こった何らかの影響によって先天性難聴となる場合もありますが、大半は原因が不明とされています。

先天性難聴である場合、小さな赤ちゃんの頃から難聴の症状が現れます。
「大きな音にびっくりしない」や「おもちゃの音に反応しない」など音の刺激に対して反応が乏しい場合には難聴である可能性があります。

先天性難聴の中でも症状によって治療方法は異なります。
「感音難聴」は中耳手術による聴力改善は期待できないので、補聴器を装用した上での聴力訓練が必要となります。

小耳症とは

小耳症とは、生まれながらに耳が小さく形成されていたり、もしくはほとんどない状態のことをさします。
発症する人の多くは片耳のみに生じますが、約10%は両耳に生じると言われています。

小耳症は、聴力低下を生じる可能性があるので、骨伝道補聴器などの装着が必要となる場合もあります。
耳介手術と呼ばれる手術が主な治療法ですが、この耳介手術を受けるための適齢期はおよそ10歳前後だと言われています。
適齢期を過ぎると、耳の軟骨部分が硬くなり耳を形成できない可能性が高まります。
お子さんが小耳症である可能性がある場合は、早めに治療を行うことが必要となります。

耳垢栓塞

あまり聞き馴染みのない「耳垢栓塞」ですが、実は耳鼻科ではよくみられる症状であり、患者数も多いと言われています。
ある日急に聞こえづらいと感じたり、生活を送る中で耳に異常を感じた場合などは耳垢栓塞である可能性があります。

耳垢栓塞はその名の通り、耳に垢が詰まってしまう状態ですが、自然治癒しないことから、専門医への受診が必須です。

耳垢栓塞の症状

耳垢栓塞の症状は以下の通りです。

  • 耳閉感があらわれる…耳が詰まった感覚やこもるような感じがする状態。耳垢栓塞の代表的な症状の一つです。
  • 難聴…耳が詰まったような感覚から、聞こえずらくなります。
  • 痛みが出る…耳垢栓塞を無理に取り除こうとすることにより、耳内が傷つき細菌が混入することによって炎症が起こります。ひどくなると激しい痛みで夜も眠れないこともあります。
  • めまいがする…両耳の外耳道に耳垢がいっぱいに詰まっている場合、取りのぞいたあとにめまいを引き起こすことがあります。

耳垢栓塞になる原因とは

耳垢栓塞になる原因としては「耳垢が詰まっていること」が最も有名です。
皮膚や汗、ほこりなどを多く含んだ耳垢が外耳道に多く溜まることにより、耳垢栓塞を引き起こします。

その他には、外耳炎や外耳道の湿疹や体質、加齢などが原因となっていることもあります。

耳垢栓塞の治療法

耳垢栓塞は、放っておいても治ることはありません。
むしろ、聞こえづらいことで生活に支障が出たり、炎症がある場合は悪化することも考えられるので気づいたら早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
耳垢栓塞は耳垢が溜まっていることから生じます。そのため、耳鼻科では耳垢の除去が最優先になります。
しかし、長時間にわたって蓄積された耳垢はコルク状に固まってしまっています。その場合は、耳垢をやわらかくする必要があります。

その後耳垢をとり、炎症がある場合は軟膏を処方される場合もあります。

耳垢栓塞にならないためにできること

耳垢栓塞は、耳垢が詰まることにより症状が起こりますが、耳垢を取りのぞこうとして耳かきで強く掻くことや、毎日耳かきをするといった行為は逆効果です。
そもそも、日本人の80%以上は乾性のカサカサとした耳垢だと言われています。
乾性の耳垢の場合、無理に耳かきをしなくてもあくびや食事の際の顎の動作などで、耳垢がポロっと落ちてきます。
無理に耳垢をとろうとして耳かきを行うことは耳の内部を傷つけることにもなり、他の耳の病気を引き起こす恐れがあるので危険です。

もちろん、耳を清潔に保つことは大切ですが、正しい方法で耳掃除をするようにしましょう。

投稿日:2016年11月9日 更新日:

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